小林 啓子

人を感動させる農業、そして人から感動をもらう農業

農業を通じて、地元をアピールしたい

私は、小さい頃から「地元・群馬の良さを、他の地域の人に伝えたい」という想いを持っていました。その手段として最初に選んだのは、スキーのインストラクター。ただ、スキーの仕事は冬場しかないので、夏場に働く場所を見つけなくてはいけなかった。そんな時、たまたま友人が紹介してくれたのが、野菜くらぶだったのです。
夏は野菜くらぶの圃場で働き、冬はスキー場でインストラクターをするという生活を何年か続けましたが、野菜づくりに携わるうちに、もっと野菜のことを探求してみたいと思うようになった。そこで、仕事を野菜くらぶ一本に絞り、「この会社での仕事を通じて、地元の良さをアピールしていきたい」という想いを持って、新たな生活をスタートさせました。
そもそも野菜くらぶで働こうと思ったのは、『感動農業』『人づくり 土づくり』という理念に惹かれたからです。「感じて、動く」「感動を呼ぶ農業」という考えに共感し、自分も『感動農業』のために尽力していきたいと思いました。この時に抱いた想いは、入社後10年がたった今でも、まったく変わることはありません。

自分たちを支えてくださる多くの方に、感謝

『感動農業』の理念は、今後もずっと実践していきたいと思っていますが、それに加え、現在は「人とのつながり」や「感謝力」も大切にしています。
当社の農場は、2年前の雪害の際にハウスが全部つぶれてしまったのですが、その時は私たちの野菜を販売してくださる得意先の方とそのお客様が復旧の手伝いに来てくれました。また、インターネットなどを通じて、様々な方から励ましのメッセージもいただきました。この時ほど、人とのつながりと感謝する気持ちの大切さを痛感したことはありません。
結局、雪害の時は何日も野菜の出荷ができなかったのですが、野菜の到着が大幅に遅れても、喜んで受け取ってくれたお客様もいらっしゃいました。「私たちの野菜を待っているお客様がいるんだ」ということを実感し、大きな勇気と感動をいただくことができました。
この仕事の魅力は、野菜を介して様々な人とのつながりができることだと思います。それに、野菜は話すことができないので、野菜の気持ちをくみ取って自分から動くことも必要。いずれにせよ、自然が好きな人であれば、十分に楽しめる仕事だと思います。

一日の流れ

  • 7時45分

    出社。
    事務所でメールチェックなどを行う。
  • 8時

    選果場での朝礼。
    パートさんと一緒に1日のスケジュールを確認
  • 8時30分

    午前中の作業開始。
    月曜のみ、9時から野菜くらぶの朝礼。
    野菜の調整や取引先から依頼された計画の作成などを行う。
    野菜の出荷が計画通り行われるかを確認。
    出荷量が変わってしまってしまう場合は、先読みしてお客様に連絡。
  • 12時~13時

    昼食。
  • 13時

    午後の作業開始。
    基本的に午前中と同じ仕事をこなす。
    ※週によっては、その半分が出張になることも。
    東京にある取引先へ行き、会議に参加する。
  • 17時

    選果場を閉める。
    1日の作業確認と翌日の準備など。
  • 18時~19時

    退社。

「自然が豊かで、水が美味しい。作物が豊富なところも群馬の魅力」と語る小林さん。彼女自身は、様々なスポーツを通じて自然と触れ合うのが好きだという。最近ハマっているのは、スタンドアップパドル・サーフィンで、今は群馬の湖で楽しんでいるが、いずれはこれで川下りができるようになりたいという。